更新日:2021年326 

冷凍野菜は便利って聞くし、手を出してみたいけど…

 「本当に経済的なの?」
      「味ってどうなの?」

と、疑問に思ったことはありませんか?

「 外出する機会も減らすためにも、保存性の高い冷凍食品が気になりはじめた。今回はそんな冷凍野菜ビギナーの方のために、生野菜と冷凍野菜をg単位で価格を比較し、味も合わせてコスパを調べてみました。今話題の業務スーパーの冷凍野菜の価格も紹介します!

 味は普段から生野菜派な筆者が冷凍野菜を実食して完全主観でお届けします。(筆者の趣味嗜好はご理解ください。)
 また冷凍食品と言えば見逃せない格安業務スーパーの冷凍野菜は今回は価格のみで比較しています!ぜひ、近所にある方は買物に参考にされてみてくださいね!
「いくら便利でも冷凍野菜は栄養価が…」と、冷凍野菜の栄養価が気になる方はこちらの記事もオススメです!

冷凍野菜に栄養はあるのか?栄養士が生野菜と徹底比較!

冷凍野菜と生野菜のコスパを比較!

 では今回、生野菜と比較する某トップなバリューなお店で購入した冷凍野菜がこちら。

▶かぼちゃ(国産)
▶ブロッコリー(外国産)
▶アボカド(外国産)
▶さといも、(国産、外国産)

この冷凍野菜たちを…
 
解凍しました!

 じゃがいもは味付きで加工されているものが多く、今回はなるべく味付けなどをしていない冷凍野菜で生野菜と比較していきたいと思います。では早速かぼちゃから見ていきましょう! 
 ※ミックスベジタブルはコスパ代表として購入しましたが、生(乾燥)グリンピースが見つからず、比較はできておりません…また次の検証に回させていただきます。※この後チャーハンにサラダにと美味しくいただきました。

 

かぼちゃのコスパ検証

▶「生野菜と冷凍のお値段比較」
 生野菜のかぼちゃは、近所のスーパーにあったものと比較しています。2020年4月現在では生もコスパが良いように感じますが、ここから種、ワタ、皮(廃棄率約10%)が除かれると可食部は約360g。そうすると1gあたり約0.38円でした。 
 冷凍かぼちゃは近所のスーパーで販売しているものは国産のみだったため、生と比較しても倍のお値段となってしまいましたが外国産ならもう少し安いものがありそうです。それを証明するのが某業務スーパーの冷凍かぼちゃ…

 

価格(税込)

容量

円/g

かぼちゃ

138円

400g
(廃棄率:10%)

0.38円/g
(廃棄率済)

国産冷凍
(大型スーパー)

348円

400g

0.87円/g

外国産冷凍
(業務スーパー)

148円

500g

0.29円/g

 
出典:業務スーパー


 原産は海外ですが、コスパが良い上に
カットもされていて生よりも0.1円/g安い※。これで利益がでているのでしょうか…恐るべし、業務スーパー。(※2020年4月前半の価格です。) 
 
業務スーパーの安さの秘密はこちらの公式サイトをご覧ください。☞「業務スーパーの安さの「ひみつ」業務スーパー」

 

▶「生野菜と冷凍の味比較」
 冷凍かぼちゃ、コスパは良くても味については見過ごせません。今回は電子レンジで解凍した冷凍かぼちゃと、生のかぼちゃを同じく電子レンジで加熱し比較してみました。筆者の完全主観で触感、味、水分などの感じたことをまとめています。(筆者の味覚レベルについてはご理解ください。)

 

生と比べた冷凍野菜の感想

触感

ほくほく感あり
繊維は感じる

生よりも甘めに感じる

水分

ねっとり感は少なめ
(品種による?)

総評

時短調理に最適。
スープや、コロッケ向き

 
 結論は時短を目指しているなら冷凍がおすすめです。味は生とほぼ差はありませんでしたが、触感で繊維質を生よりも多く感じたので、料理に使う際はコロッケやポタージュなど一度ペースト状にすると繊維感が和らぎそうです。一方でサラダや焼き野菜などは水分量も多く、好きな形に加工できる生野菜がおすすめと感じました。

 忙しい平日に手首を痛めながら切り、火を通す手間を考えればかなり便利だと感じました!
生野菜のかぼちゃの保存方法はこちらから

栄養士が実践する「キャベツ かぼちゃ 大根」の保存方法をご紹介!

ブロッコリーのコスパ検証

 続いてブロッコリーですが、生野菜の価格は大体150~200円、大き目のサイズであれば安く見えますが廃棄率は35%なので300gのものを買ったとしても可食部は195gで1gあたり1.0円です。

 そして比較表を見ておわかりいただける通り、業務スーパーはその1/3のコスパ。 さらに冷凍ブロッコリーは一度加熱加工されたものも多く、カットされていて可食部しか入っていないのでかなりコスパは良いと言えます。また大型スーパーで買ったものも生に比べて安い結果になっています。ブロッコリーは値段から見るとコスパは冷凍野菜がおすすめなようです。

 

価格
(税込)

容量

円/g

ブロッコリー生

197円

300g
(廃棄率:35%)

1.0円/g
(廃棄率
済)

冷凍
(大型スーパー)

158円

200g

0.79円/g

冷凍
(業務スーパー)

148円

500g

0.29円/g

出典:業務スーパー
 

▶「生野菜と冷凍の味比較」

1度加熱処理されているため色も鮮やかです!

 かぼちゃ同様、生野菜派の筆者ですが、白状すると冷凍ブロッコリーだけは安さに惹かれてよく買っています。今回は電子レンジで解凍したものと蒸したブロッコリーを比較して見ました。

 

生と比べた冷凍野菜の感想

触感

ちがいはほぼなし

(製品毎に異なる)
少し塩気がある?

水分

冷凍していた分多め

総評

コスパ最強
栄養価は生に劣る?

 味は生と大きな違いはなく、コスパは味からみても◎。生ブロッコリーは旬の秋から春には栄養価がさらに増えるため、風邪気味のときに見かけたら手に取られるのもおすすめします。

 元から栄養価が豊富なブロッコリーは食卓にはこまめに上がってほしい野菜です。気軽に使うことができる冷凍ブロッコリーはその点から見ても便利だと感じました。
 
 注意点としては水分にさらすことによってビタミンCは流出してしまうので、冷凍されたまま調理に使うことがおすすめなようです。

そのシミ、ビタミンC食材の摂りすぎかも?ちゃんと知りたいソラレンと美容の関係

 

さといものコスパ検証

▶「生野菜と冷凍のお値段比較」
 冷凍品の中でも手間がかからない点でかなり重宝されているのがさといもです。

 さといもの下処理はかなり手間がかかるので冷凍の恩恵がかなり感じられます。そして値段から見てもブランド品や国産などを気にしなければ生と比べても約半分のコスパで皮むきのされたさといもが使えるようです。これはかなりの時短にもなりそうですね!またまた安すぎる業務スーパーで保存しておけば料理の幅も広がりそうです。

 

価格(税込)

容量

円/g

さといも生

197円

220g(6個)
(廃棄率:15%)

1.05円/g
(廃棄率済)

冷凍
(大型スーパー)

188円

280g

0.67円/g

冷凍
(大型スーパー
ブランド品)

348円

250g

1.39円/g

冷凍
(業務スーパー)

192円

500g

0.38円/g

出典:業務スーパー
左:外国産(成形されている。黄色味がかっている) 右:国産品(しろっぽい。生に近い色味。)
 

 

▶「生野菜と冷凍の味比較」
 ただ、安くて手間がかからなくても味が良くなければ意味がありませんので、今回は電子レンジで解凍しただけで味付けせずに比べてみたいと思います。今回は外国産、国産と購入できたので、そちらも食べ比べてみました。

 

冷凍さといも
(外国産)

冷凍さといも
(国産)

触感

粘り気はまだある

どちらかといえば
ほくほくしている

生特有の癖は少ない

生特有の癖は少ない

水分

生よりは多くない

生よりは多くない

総評

手間いらず、味も◎
形がキレイ
煮ころがし、素揚げ◎

粘り気が少ない
自然な形をしている
煮物、豚汁に◎


 味はどちらも生に比べると独特の癖が少なく、食べやすくなっている印象です。ねっとりとした里芋の触感が好きな方にとっては寂しい印象を持たれるかもしれません。よく言えば独特の風味もなく、調理するときも味付けがしやすそうです。くせがない分チーズなども合うかもしれません。

 1点、解凍するときは電子レンジよりも冷凍したまま使用するのがおすすめします。理由としては電子レンジでしっかりとラップをかけていても急激な加熱で里芋の水分が外に出てしまい、パサついて繊維質をより強く感じてしまいます。調理によって食感も栄養素も変化しますので、素材を生かすためにこちらの記事も読んで調理方法も工夫していきましょう!

野菜の栄養素の失われ方「知って得する調理法の違い」

 

アボカドのコスパ検証

 変わり種ですが、最近人気の冷凍アボカド。サラダなどに混ぜれば手間が省けると人気なようです。

▶「生野菜と冷凍のお値段比較」
 値段で見ると生が安く感じますが、皮や種を除いた可食部分は119gで1gあたりにすると1.23円。アボカドは輸入品が多いためか、生と冷凍ではさほど金額に差はありません。

 

 ただコスパから考えると皮から実を剥がしたり、種を摂って手が汚れることもないので、サラダによく使ったり、スムージーやペーストにするという方にはたしかに便利なようです。

 

容量

円/g

価格(税込)

アボカド生

147円

170g
(廃棄率:30%)

1.23円/g
(廃棄率済)

冷凍(大型スーパー)

198円

140g

1.41円/g

業務スーパー

645円

500g

1.29円/g

冷水で解凍しても良さそうです

▶「生野菜と冷凍の味比較」
 正直な感想で言うと筆者は手間をかけてもこれからも生を買います。理由としては値段もそこまで変わらないことと、アボカドを食べるとなるのは夜が多く、その他の料理と合わせて作業するのであれば苦にならないかなという感想です。

 冷凍をおすすめする人としては朝など時間がない時でもアボカドを摂りたいという方だと思います。カットまでされていて偏食もしていないので自然解凍しておけば朝からアボカドを手を汚さずに使えるのでおすすめかと思います。

 アボカドが上手く切れない…美味しいものの選び方が気になるという方はこちらの記事をご覧ください。

冷凍アボカド

生と比べた冷凍野菜の感想

触感

生と変化なし
繊維質も少ない

生特有の風味は少ない
食塩添加なので塩気あり

水分

生と変化なし

総評

想像以上に生に近い
味は意見が分かれそう

コスパ検証結果まとめ

検証した結果をこちらにまとめてみました。

 

値段

コスパ

筆者の好み

かぼちゃ

冷凍

あまり変わらない

冷凍

・蒸し野菜、焼き野菜は生
・加工するなら冷凍

ブロッコリー

冷凍

あまり変わらない

冷凍

栄養価が高い。
コスパの良い冷凍は◎

さといも

冷凍

生より癖はない
粘り気は少ない

冷凍

皮を向く手間がない◎
普段の食事にも◎

アボカド

ほぼ同じ

味付けがある
(商品による)
好みは分かれそう

・時短=冷凍
・味=生

・手間いらずなら冷凍
・味を優先するなら生


かぼちゃ、ブロッコリーは値段、味、手間から見てもコスパは冷凍品のほうが便利と感じました。
さといもは国産などのこだわりがなく、癖のない味が好きであれば手間のかからない冷凍品はよさそうです。
アボカドは今回購入したものには味付けがされ好みはあるかと思いましたが、触感はほとんど生と変わりません。手が汚れないので時短にはなりますが、今度は味付けされていない冷凍アボカドも試して追記したいと思います。

冷凍品の良さも伝わってきましたか?冷凍食品を使用したレシピ集はこちらの記事でも紹介しています。野菜も気軽においしく摂取していきましょう。

電子レンジで「失敗しないレシピ」(初級編)!集めて作ってみました!

 

購入時の注意点

 便利だからとたくさん購入しがちな冷凍野菜ですが、その保存方法には注意が必要です。

 まず、ほとんどありませんが、購入するときには完全に凍っているものを選びましょう。また、袋が破れていないかも確認しましょう。保存が効く冷凍品ですが、消費期限も忘れずに確認してみてくださいね。

 また海外で販売されている商品で日本語表記がない場合は添加物基準が海外の場合があります。気になる方はこちらの記事をご覧ください。

食品添加物 とは?今こそ知るべき添加物の最新情報

 

保存時の注意点

 冷凍野菜は一度に使い切るということはほとんどありません。そのためそのままの包装で冷凍するよりも、こまめに使いやすいように、冷凍用の保存袋に入れ替えることをおすすめします。透明の冷凍用保存袋に入れることによって、中身の残量が見えるので、冷凍庫内の整理にもおすすめです。

また保存方法は野菜によって異なります。気になる野菜別の保存方法はこちらから

栄養士が実践する「じゃがいも 人参 玉ねぎ」の保存方法をご紹介!

栄養士が実践する「もやし トマト しょうが」の保存方法をご紹介!

まとめ

 今回は、かぼちゃ、ブロッコリー、さといも、アボカドのコスパを値段、味から比べてみました。家での調理は時短や味、風邪の時は栄養価も意識して作られるなど重要視する点は人それぞれですが、筆者もおどろくほど最近の冷凍食品の味や鮮度は上がっていました。

 うまく生活に取り入れることで普段摂るのが少し面倒に感じる野菜も、気軽に調理に足せるようになります。冷凍野菜は新しい料理に挑戦するきっかけにもなってくれそうです。次の買物ではお気に入りの冷凍野菜を見つけてみてはいかがですか


 冷凍野菜は便利そうだけど、やっぱり生野菜!栄養価重視!という方はこちらの記事もおすすめです。

冷凍野菜に栄養はあるのか?栄養士が生野菜と徹底比較!

 

監修:管理栄養士 岡部 遥

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