野菜やお肉の購入後、気づいたら色が悪くなってしまっていたり、干からびていたり、味が落ちていたということはありませんか?

 食品ごとの正しい保存方法を知れば買物の回数を減らしたり、これからの季節傷みやすい食品を長持ちさせることが可能です。今回はシリーズでご紹介している野菜の保存から、暑くなってきたこれからの時期におすすめのもやし、トマト、生姜の保存方法についてご紹介していきます。

食材保存のメリット

 2020年5月に厚生労働省から新しい生活様式が提示されました。買物についてもいくつかの提案がされましたが、買物に出かける回数自体は減らせるのであれば減らせたらいいですよね。今回も普段買う食材に一手間かけることで味も鮮度も長持ちする方法を紹介していきます。

 「いや、仕事もしているしそこまでは無理…」という方は便利すぎる冷凍野菜で栄養補給していきましょう!

冷凍野菜のコスパはいいのか?栄養士が徹底的に比較してみました!

 

1個は家に
常備したい野菜
場所はとるけど
便利な野菜
傷みやすいけど
栄養満点野菜
じゃがいも キャベツ もやし
にんじん かぼちゃ トマト
玉ねぎ 大根 しょうが

 

もやしの保存方法

 傷みやすく、日持ちしないもやし。「ほぼ水分だし栄養あるの?」と思われていませんか?  実は見た目は頼りなくてもビタミンCや食物繊維がバランスよく含まれている万能野菜です。味のクセもなく、触感もあって満腹感も得やすい一袋あるとなにかと便利な野菜です。

もやしの保存期間
冷蔵保存:2~3日


▶「保存方法」

 ①購入したもやしは冷蔵保存します。
【POINT】使い切れなかったもやしは蓋つきのタッパーに浸る程度の水と一緒に保存します。そのまま保存するよりも長持ちして、触感もシャキシャキ感が長続きするのでおすすめです!※水は可能であれば毎日変えると安心です。冷蔵保存で4日以内には使い切りましょう。

おすすめの加工

冷凍保存:2週間
味付けして冷蔵保存:4日以内

 もやしは長持ちしないので、冷凍保存もおすすめです。また、保存向きな味付けをすれば冷蔵庫の常備菜にもなるので買って来てからすぐに一手間加えて長持ちさせましょう!

▶「冷凍保存方法
 ①もやしに傷んだ部分がないか確認してからざるに入れて流水で折れないように優しく洗います。
 ②沸騰したお湯を①のもやしに均等にかけます。
 ③お湯を切り、水気がなくなったら冷凍用袋に入れて冷凍します。
  ※必ず冷めてから冷凍庫に保存しましょう。よりシャキシャキ感を残すなら家でも簡単に出来る急速冷凍をするのがおすすめです。

 急速冷凍の方法はこちらの記事のジャガイモのページをご覧ください

栄養士が実践する「じゃがいも 人参 玉ねぎ」の保存方法をご紹介!

 


▶「味付きもやしの冷蔵保存方法」
 ①洗って水気をとったもやしと、お好みの量のキムチを用意します。
 ②フライパンにごま油を大さじ1入れて、中火にかけます。
 ③温まったフライパンにキムチを入れて、油と均一に混ざったら、もやしを入れて1分ほど炒めます。
 ④蓋つきのタッパーに入れます。※においが気になる方や冷凍したい方は保存用袋がおすすめです。
 ⑤熱が早く冷めるように袋の場合は流水で粗熱をとります。
 ⑥冷蔵・冷凍保存します。冷蔵の場合は4日以内には食べきるようにしましょう。

解凍方法

 汁物に入れる際は冷凍のまま鍋に入れましょう。和え物やラーメンなどのトッピングには電子レンジでの解凍がおすすめです。※油で炒めたもやしを電子レンジで解凍する際は冷凍用の保存袋から取り出して解凍しましょう。(油が入っていると耐熱温度を超えて袋が溶ける可能性があります。)

 

トマトの保存方法

 トマトは15~25℃の気温で甘味が増します。すぐに使わない場合はあえて緑の部分が残ったものを購入し、ヘタを下向きにして常温で置いて熟させるのがおすすめです。完熟すると傷みやすくなるので、早めに使うようにしましょう。

トマトの保存方法
 常温保存:2~3日
 冷蔵保存:2週間


▶「冷蔵保存方法」
 ①常温、冷蔵保存する場合は身を傷つけないようにヘタを取り、流水でのヘタ周辺をよく洗います。 ②キッチンぺーパーで水気をよくとってから常温ならそのままヘタを下向きにして冷暗所で保存。冷蔵保存なら保存用袋に入れておなじくヘタは下向きにして保存します。  ※冷蔵庫で保存する場合は他の野菜に圧迫されないように気をつけましょう。
【POINT】
トマトのヘタ周辺は最も菌が多く、カビなども発生しやすくなります。ヘタは手で実を傷つけないように取り、流水でよくヘタ周りのくぼみを洗ってからキッチンペーパーなどでしっかりと水気をとりましょう。

 

おすすめの加工保存

冷凍保存:1カ月
味付けして冷蔵保存:1週間

 トマトは丸ごと保存もカット保存もどちらもおすすめです。丸ごと冷凍すると皮むきが本当に楽なので、トマトソースを作るときのひと手間方法としてもおすすめです!皮を向くことによって衛生面もより安心して食べられます。

▶「丸ごと冷凍の場合
 ①トマトは実を傷つけないようにヘタを取り、流水でよく洗ってから流します。
 ②水分をキッチンペーパーでしっかりと取り、保存袋にトマトを入れて保存します。  ※冷凍する際の気温差で霜が付かないようになるべく空気を抜くのが◎です。
  簡単に真空パックにするライフハックはこちらから! ☞「【裏技】ジップロックを簡単に真空パックにする方法


▶「味付けして冷蔵保存
 ①カットしたトマトを冷凍用袋にいれます。
 ②袋に親指と人さじでつかめる程度の塩を入れ、好みで香草やオリーブオイルと合わせて混ぜ、空気を抜いて冷凍します。夏場なら麺つゆと、シソの葉、ミョウガを入れて保存しておけばそうめん用のかけダレにも◎。

解凍方法

 ①丸ごとであれば凍ったまま電子レンジで加熱。またはお湯をかけます。
 ②めくれあがった皮をとり後は凍ったまま好きなカットをして料理に使います。
 【POINT】冷凍することによって簡単に皮もむけるので、湯向きの手間を減らせます。その点から見ても完熟してしまったトマトは冷凍がおすすめです。

しょうがの保存方法

 最近はチューブタイプで購入する人も多いので生は買わないという方も多いと思いますが、夏場には欠かせない薬味ですよね。生姜焼きなどは生の方がコスパが良いこともあるので、お値段は近所のスーパーでチェックされてみてくださいね。

しゅうがの保存方法
常温保存:2週間

 ①水場とは離れた冷暗所に置いておきましょう。 
 そのまま置いておいても大丈夫ですが、湿気の多い場所に置いておくとカビや傷みの原因になるので、保存場所の湿度によっては新聞紙やキッチンペーパーに包むのがおすすめです。

 

おすすめの加工保存
冷凍保存:1カ月

 そのまま冷凍しても良いのですが、使いやすいサイズに切り分け、千切りにして冷凍するのもおすすめです。

▶「丸ごと冷凍」
 ①節ごとにカットして全体の汚れを流水で落とし、皮をむきます。  
 ②1回の使用する量に分けてカットし、断面に空気が当たらないようにラップで包みます。
 ③保存用袋に②のしょうがをいれて冷凍保存します。


▶「切って冷凍」
 ①しょうがを擦り下ろして(千切り、スライスでも◎)1回に使う量毎にラップで包みます。
 ②保存用袋に①のしょうがをいれて冷凍保存します。

解凍方法

 凍ったまま擦りおろしても◎。千切りなどは冷凍のまま炒め物に入れて調理に使えます。
【POINT】使い切れなかったり、余った端のしょうがは冷凍がおすすめです。肉類を入れたスープを作る際に肉の臭み抜きとして鍋に入れても◎。細かく千切りにしてご飯と炊けばしょうがごはんとして余すことなく使えます。

 

まとめ 

 もやし、トマト、生姜はこれからの季節にピッタリな食材かと思います。もやしは常備菜にして保存。トマトはヘタを下にして保存し、完熟させるなら常温保存。あまった生姜は冷凍保存しておいてまとめて使い切ってしまいましょう。

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次回は主食の保存方法をご紹介いたします!

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監修:管理栄養士 岡部 遥

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