赤ちゃんの成長には欠かせない栄養素の1つがたんぱく質。 
 離乳食を取り始める5カ月頃からは、少しずつ母乳を飲む機会も少なくなる分、赤ちゃんも食事から、たんぱく質を意識して摂る必要があります。豆腐はたんぱく質源を豊富に含んでいて、食感も柔らかいため、初期の離乳食から多く使われています。

 では、そんな豆腐はいつの時期から、どれぐらい、どの種類を食べさせてもいいのでしょうか? 
 今回は絹豆腐、木綿豆腐、高野豆腐別を赤ちゃんが安全に食べる方法を離乳食の進め方に合わせて、レシピと一緒に管理栄養士監修でご紹介します!

離乳食に豆腐はいつから?

おせっ貝
おせっ貝

豆腐は離乳食初期(生後5~6か月頃)から食べることができるよ~

おせっ貝
おせっ貝

離乳食で初めてたんぱく質を試すのに、豆腐はおすすめの食材だよ~。
まずは、すりつぶしたペースト状から食べ始めてみよう~!

離乳食の時期 調理方法
初期
(生後5~6か月)
・絹豆腐を茹でてからペースト状にする
・高野豆腐はすりおろす
中期
(生後7~8か月)
・絹豆腐を約2~3mm角に切る
・高野豆腐はすりおろす
後期
(生後9~11か月)
・絹豆腐or木綿豆腐を約4~5mm角に切る
・高野豆腐は水に戻してきざむ
完了期
(生後1歳~1歳半)
・絹豆腐or木綿豆腐を約1cm角に切る
・高野豆腐は水に戻してきざむ

 

おせっ貝
おせっ貝

赤ちゃんの飲み込みに合わせた固さにするのがポイントなんだね~

▶木綿豆腐、絹豆腐、高野豆腐はいつから食べれる?

・離乳食初期(生後5~6か月)& 離乳食中期(生後7~9か月)
 「
絹豆腐、すりおろした高野豆腐」

・離乳食後期(生後9~11か月) & 離乳食完了期(生後1歳~1歳半)
 「
絹豆腐、木綿豆腐、高野豆腐」

離乳食の豆腐の安全性は?

 大切な赤ちゃんにあげる食事は安全性を第一にしたいですよね。調理する際には、4つのポイントに注意してみましょう!

 赤ちゃんが食べる食材は安心したものを使いたいですよね。食品添加物の安全性について気になる方はまずはこちらからご覧ください。

食品添加物 とは?今こそ知るべき添加物の最新情報

 

▶湯通しで食中毒対策
 大人は冷ややっこでそのまま豆腐を食べることも多いですが、豆腐を赤ちゃんにあげる場合は食中毒対策として、豆腐を湯通ししましょう。

▶大豆アレルギーに注意
 豆腐は大豆製品のため、大豆アレルギーの心配があります。初めて豆腐を食べる時は医療機関があいている平日の午前の時間に少量食べ、様子を見ましょう。

▶離乳食の豆腐の量は?
 厚生労働省 授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)によると1回あたりの豆腐の目安量は下記です。(※1)

離乳食の時期 豆腐の量
初期(生後5~6か月) 離乳食スプーン1さじ分から
中期(生後7~8か月) 30~40g
後期(生後9~11か月) 45g
完了期(生後1歳~1歳半) 50~55g



▶離乳食に使う豆腐の加熱は?
 豆腐は長時間加熱すると、穴が開く状態(「す」が入る状態)になります。食感がぼぞぼぞするため加熱しすぎには注意しましょう。加熱時間は沸騰したお湯で1分間行うことがおすすめです。

豆腐、木綿豆腐、高野豆腐の離乳食レシピ


▶離乳食初期(生後5~6か月)
【固さ:なめらかにすりつぶした状態】

<豆腐ペースト>

【材料】
・絹豆腐 適量

【作り方】
 ① 耐熱容器に絹豆腐と、豆腐がかぶるぐらいの水を入れ、600wで30秒ほど加熱する。

 ② 裏ごしまたはスプーンですりつぶして完成!
   余った豆腐ペーストは氷結皿に入れて冷凍すると保存しやすいです。

【POINT】
 新しい食品を始める時には離乳食用のスプーンで1さじずつ与え、子どもの様子をみながら量を増やしていきましょう!

 

▶離乳食中期(生後9か月~8か月)
【固さ:舌でつぶせる固さ】

<高野豆腐とかぼちゃの煮物のペースト>

【材料】
・高野豆腐
・かぼちゃの煮物

【作り方】
 ① 高野豆腐は乾燥状態のまま、おろし金ですりおろす。

 ② かぼちゃの煮物の皮を外し、実をフォークでつぶす。

 ③ ①と②とかぼちゃの煮物の汁を600w30秒ほどで加熱し、舌でつぶせる固さになったら完成!

【POINT】

 粉状の高野豆腐はスープ、パンケーキ、ハンバーグなどに入れることで、気軽に使えるたんぱく質源です!

 かぼちゃの煮物の用意が難しければ、冷凍野菜のかぼちゃを使うこともおすすめです。冷凍野菜は栄養価が少ないのでは? と心配になかたは、冷凍野菜の栄養価についてもチェックしてみましょう!

冷凍野菜に栄養はあるのか?栄養士が生野菜と徹底比較!

 

 

▶離乳食後期(生後9~11か月)
【固さ:歯ぐきでつぶせる固さ】

<豆腐とたまねぎの煮物>

【材料】
・木綿豆腐 20g
・たまねぎ 10g
・だし汁 150ml

【作り方】
 ① 耐熱容器に木綿豆腐と、木綿豆腐にかぶるくらいの水を入れて、600wで30秒ほど加熱する。水気を切り、5㎜角に切る。

 ② 皮をむいた玉ねぎを5㎜角に切る。

 ③ 耐熱容器に①と②とだし汁を入れ、火にかける。玉ねぎと豆腐が歯茎でつぶせるくらいの固さになったら完成!

【POINT】

 離乳食後期から木綿豆腐を使用することができます。1日3食食べ始める時期なので、食べ疲れがないか、様子を見ながら無理のない量を用意してみましょう!

 

▶離乳食完了期(生後1歳~1歳半)
【固さ:歯茎で噛める固さ】

<ひじき豆腐ハンバーグ>

【材料(8個分)】
・木綿豆腐1/2パック
・鶏ひき肉 100g 
・ひじき 大さじ1
・片栗粉 大さじ1
・パン粉 大さじ1
・しょうゆorソース(完成後の味付け用)

【作り方】
 ① 木綿豆腐をキッチンペーパーに包み、耐熱皿にのせてラップをせずに電子レンジで600w1分ほど加熱する。

 ② ひじきを水をいれたボウルに5分ほど置き、水を切ったらみじん切りする。

 ③ ボウルに材料を全て入れ、良く混ぜてから、サラダ油のひいたフライパンで焼く。

 ④ ハンバーグが焼けたら、しょうゆorソース等で薄味程度に味をつける。

【POINT】
 離乳食完了期の手づかみ食べにおすすめです! 木綿豆腐は絹豆腐よりも水分が少なめなので、ハンバーグ向きです。

 ひじきは鉄分が豊富とも言われています。お子さんにしっかり鉄分もとってもらうために「ひじきの鉄分の新事実」も確認してみてくださいね!

ひじきに含まれる鉄分が5年前の「9分の1」なった真相を求めて

 

 

まとめ

 離乳食時には豆腐が向いていることは理解できましたか? 離乳食は赤ちゃんにとって食べる楽しさを初めて体験できる貴重な機会です。
 離乳が進むにつれて1日2回食、3回食に進んでいくなかで、赤ちゃんの好き嫌いも出始め、食事の準備も大変になってきます。赤ちゃんの成長のためにも働いているママさん、子育て中のママさん自身も栄養を意識してお過ごしください。nutoriesはママさんの味方です。

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参考文献

(※1)厚生労働省 授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版) https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000496257.pdf

 

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