加工食品や冷凍食品などが健康によくないと言われている原因の一つに、「添加物」を気にされる方が多くいます。なかには発がん性物質なども用いられていると耳にすることも。しかし私たちの生活を豊かにする加工食品の安全な加工、輸送、提供には欠かせない物でもあります。
 今回はそんな添加物の基本と気になる健康への影響について、厚生労働省や消費者庁の情報からまとめてみました!

そもそも食品添加物って?

 食品添加物は、食品とは異なり(※)保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるものです。これらの使用は厚生労働省が定めており、製品の成分表示には「使用目的」「成分名」が義務付けられています。身近な添加物では豆腐に含まれる「にがり」。ペットボトルで売られているお茶では「保存料:ビタミンC」と目にする機会も多いのではないでしょうか。
 ※そのままの状態で食べられ物を食品、食品添加物はあくまでその食品を加工、保存する際に目的をもって意図的につかわれるものを指します。醤油や食塩は食品になります。

 

食品添加物の種類

 日本で使用できる食品添加物は厚生労働大臣が指定した「指定添加物」と、にがりのような長年使用されてきた「天然添加物」に大きく分けられます。天然添加物は「既存添加物」「天然香料」「一般飲食物添加物」に分けられます。

「指定添加物」
 厚生労働大臣が指定した添加物で、合成添加物、天然添加物どちらとも含まれます。

「既存添加物」
 長年使用されてきた天然添加物としてリスト化されたもので、品目が決められています。 
 ※(日本では長年食品添加物は科学的合成品に限られていたので、天然物から取り出されるものは規制外でした。しかし1995年に天然由来の添加物も規制する際に、これまで使われていた既存の添加物を使用し続ける中で認められた添加物です。)

「天然香料」
 植物、動物を基原とする香料で、約600品目が例示されています。

「一般飲食物添加物」
 通常は食品として用いられるが、食品添加物的な使い方をするもので、約100品目が例示されています。

 

食品添加物は危険なのか?

 食品添加物は消費者にもメリットとして使われる分、健康に影響がないことは大前提です。現在、国が認めたものについては体内への蓄積などの恐れはないと記載されています。その根拠としては食品衛生法では食品添加物として使用を許可される前に、体内に蓄積されるのか、その健康への影響も調べられているそうです。
 また、添加物の使用は純度や成分の規格、安全性についてなど食品安全委員会による評価を受け、健康リスクについてチェックされたものが、仕様基準を定めたうえで使用することができます。長い間食べ続けた場合についても厚生労働省では後追いで、国民一人当たりの摂取量を調査しているようです。

 そうは言っても蓄積せずに摂取するだけで健康に影響があるものはあるのではないか?という方もいるのではないかと思い、今回は特に検索されている添加物2つについても知らべてみました。

 

硝酸塩(硝酸ナトリウム)

 食肉加工品やチーズなどに使われ、発色剤として食品に色味を加えます。摂取することによって体内で発がん性物質に変化するのではと言われています。

・硝酸塩の安全性は?
 実は野菜にも硝酸塩は含まれています。それ自体では有害ではなく、体内で一部の硝酸塩が亜硝酸塩に変化すると、発がん性物質の生成に関与するのではという指摘がされています。 ですが、どの程度の硝酸塩が亜硝酸塩となり影響を与えるというたしかな研究結果もないため、今後の研究に注目する必要があります。

タール色素

 合成着色料の1つ。石油製品から抽出されています。発がん性や催奇性(身体に奇形が出る)があるのではないかと言われています。

・タール色素の安全性は?
一般社団法人 日本食品添加物協会では現在、食品添加物の着色料として使用が認められているタール色素12品目において、発がん性の疑いのあるものはないとしています。一部のネガティブな内容に注目されがちですが、安全性についての研究も多くされ、確認がとれているとされています。

一般社団法人 日本食品添加物協会 食品添加物Q&A
硝酸塩の健康への影響 農林水産省
食品添加物 厚生労働省

 

食品添加物が多い加工食品とは?

 冷凍野菜や麺など使用している原料がすくなければ繁殖する菌の幅も減り、保存料は少なくなります。逆に添加物が多い食品は料理されたものや、肉類を使用するものになります。温めればすぐに美味しく食べられるメリットはありますが、保存料、着色料、甘味料、香料、乳化剤は、食卓に美味しく、安く、安全に届けるために使用されています。

 しかし、こちらの添加物も国の基準に従い使用されているので、冷凍食品を食べ続けたことによる健康被害や、報告は同じ食品で同様の結果が出されたという報告は見つかりませんでした。
 また、摂り過ぎたとしても身体は自然と老廃物や有害物質を排泄する機能を持っています。気になるという方はまず身体のメンテナンスを行われてはいかがでしょうか?胃腸がすっきりしないという方にはプチ断食もおすすめなようです。
☞「プチ断食」正しくできていますか?基本をおさらい!

 

意外と食品添加物が少ない加工食品

 添加物が少ない食品としては冷凍食品があげられます。保存料が使用される目的は、「食品中の細菌が増え、食品の変質・腐敗を防ぐこと」ですが、冷凍食品は微生物が繁殖できないとされる-15℃以下での保存が義務付けられています。 冷凍食品の安全性についてはこちらの記事でも紹介しています!

 ※温度を下げることで増殖は抑えられますが、菌は死ぬわけではありません。一度開封したものは保存するときに衛生面に気をつけましょう。一度解凍した後の再冷凍はやめて、一度常温、加熱したものはなるべく早めに消費しましょう。

食品添加物 厚生労働省

それでも!やっぱり気になる人の購入時の注意点

 これまでに紹介したように、国内製造品については食品安全委員会の基準をクリアしてますが、一方で海外から輸入された加工食品は日本の基準とは異なった使用基準を用いています。
 最近では海外輸入の加工食品も流通やオンラインサイトの普及で簡単に購入できるようになったため、海外製品の添加物については消費者独自の確認が必要です。消費者庁では国外で製造販売されているものについても品質表示義務に従って日本語で表示しなければいけないとしています。そのため、日本語での成分表示がされているかどうかというのは一つの基準としてもよいかもしれません。

「諸外国における食品添加物の規制等に関する調査 報告書」 株式会社三菱総合研究所
「加工食品品質表示基準Q&A集(第1集)」 消費者庁

 

まとめ

 添加物の安全性についていかがでしたか?添加物は健康リスクが懸念されている分、ネガティブな報道がされやすい傾向にあります。そのため厚生労働省では使用が認められた食品添加物でも、認められてからも後追いで国民一人当たりの摂取量やその健康についても調査されてているようです。
 私たちの生活が便利になるためにも欠かせない添加物について、Nutoriesでは引き続き最新情報をご紹介していきます。安全性については私たち消費者もアンテナをたてていく必要がありますが、日頃食べる分には私たちの生活を彩ってくれるパートナーとして、うまく付き合っていきたいですね。

監修:管理栄養士 岡部 遥

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