気づけば足がむくんで、朝起きると顔もパンパン。お風呂や寝る前のストレッチと色々試してみたけど効果が感じられない。 むくんだ身体は足が冷えやすかったり、血流が悪くなって足がつりやすくなったりと、様々な悩みにつながります。女性の場合は妊娠中とくにむくみやすくなる場合も。

 そんなつらいむくみの解決には食事の塩分量を調節するのがおすすめです。今回はむくみの原因として「塩分」に注目し、今日から実践できる減塩テクニックをご紹介いたします。

むくみと塩分の関係って?

 塩分には体内で水分を引き寄せる性質があり、塩分を多く摂りすぎると細胞と細胞の間に含まれる水分量が増えてむくみを引き起こします。

 

むくみの改善には有酸素運動!

 むくみは長時間同じ姿勢が続いたり、血流が悪くなることによっても症状が感じられやすくなると言われています。

 とくにむくみを感じやすいの下半身です。日中は立っていても、座っていても、ふくらはぎなどに血液が集中し、むくみやすくなります。下半身から心臓に向けて、血液を押し返すのには筋肉が欠かせず、そのためふくらはぎは「第2の心臓」とも呼ばれています。

 このふくらはぎを刺激するにはウォーキングやジョギング、ランニングなどが最適です。詳しい方法はこちらの記事をご覧ください!

2週間「本気で有酸素運動」した結果!得られた効果とデメリットをまとめました!

 

むくみ改善には欠かせない塩分制限

 下記の項目に心当たりのある場合は、1日の塩分摂取量が多めの可能性があります。

 ▶発酵食品などの味噌や漬物を多く食べる
 ▶
昼はランチや定食などの外食が多め
 ▶
身体を温める汁物は必ずつけている
 ▶
うどんやラーメン、パスタなどの麺類が好き
 ▶
総菜には醤油やソースは必ずかける

 厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会(案)」では18歳以上の男性は1日当たり7.5g未満、18歳以上の女性は1日当たり6.5g未満という目標量が定められています。

出典 厚生労働省 平成29年「国民健康・栄養調査」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000351576.pdf

 しかし日本人の平均摂取量は2017年時点で9.9g。男女別にみると男性 10.8 g、女性 9.1 g となっており、これは世界保健機関が定めた、成人1日あたりの塩分の摂取量5g以下の基準を2倍近く上回っています。日本人のソウルフード、お味噌汁を3食付けた場合、それだけで約5gを摂取しています。一見、ヘルシーに見える日本食も塩分が多く、居酒屋などの外出時は1食だけで5gを上回る場合があります。塩分を過剰摂取すると高血圧になってしまいます。

血圧って何?高血圧の仕組みを知ろう!

 

「明日は絶対むくみたくない!」塩分控えめでもおいしく食べるコツ9選!

 一方で摂りすぎているからと単純に味付けを薄くした料理は味気なく、継続するモチベーションを保てません。ここからは自炊だけでなく、外食でも減塩生活を気軽に試せる減塩テクニックを9つご紹介します。

  ・出汁を濃いめに取る

  ・香辛料、香味野菜や果物を利用する
  ・下味を塩水でつける
  ・酢や酒粕などの低塩調味料を使う
  ・汁物ではなく、お茶を用意する。
  ・加工食品や外食を控える
  ・味付けは目分量ではなくスプーンを使って
  ・めん類のスープは残す。
  ・とろみのついた主菜、副菜は控える。
  ・塩分摂取した後の対策

 

▶出汁を濃いめに取る。

 出汁をしっかりととることで塩分を控えめにしても出汁の味が引き立ち、減塩することができます。顆粒の出汁の元にはすでに塩分が含まれるものもあるため、濾す必要のない出汁パックがおすすめです。また出汁パックは水出しが可能なものもあるので時短を目指す方に◎。

 

▶香辛料、香味野菜や果物を利用する。

 夏は生姜やシソの葉、ミョウガ、ハーブ。冬はゆずなどの柑橘類、好みであればパクチーなどの香味野菜があります。七味唐辛子などのスパイスは辛みだけでなく風味全体を豊かにしてくれます。また、コショウやわさび、カラシなどは塩味以外の味覚で満足感を得ることができます。

 

▶下味を塩水でつける。

 お肉などに下味をつける際に塩をそのまま振りかけるのではなく、塩水で下味をつける方法です。水に対して3~5%の塩水を溶かし、そこにお肉や魚を漬けることで全体に満遍なく塩の浸透圧がかかり、適度に水分が保たれ、ジューシーな仕上がりとなります。しかも下味の減塩にも◎

 

▶酢や酒粕などの低塩調味料を使う。
 お酢の酸味や酒粕などの風味により香辛料と同じように減塩を目指せます。
また、酒粕には摂り過ぎた塩分を排出してくれるカリウムも含まれるため、オススメな食材の一つです。酒粕などの発酵食品はむくみ対策以外にも、腸への負担を減らす等、様々な役割があります。むくみ対策と深く関わる発酵食品についてはこちらをご覧ください。

発酵食品にデメリットはあるのか?腸活を始める前に知りたい本当のこと。

 

▶汁物ではなく、お茶を用意する。

 副菜になりうる豚汁などの具だくさんの汁物以外は、なるべく汁物は控えて暖かいお茶などを用意しましょう。それだけで1食の塩分量が約1.5gほど抑えられます。

 

▶加工食品や外食を控える
 塩分を管理するには自炊が一番ですが、毎日は大変ですよね。加工食品を購入される時は、なるべく減塩と書かれたものを選びましょう。またファミリーレストランなどではメニューに塩分量が記載されたものも多くなってきています。今度来店された際はチェックしてみてください。

 

▶味付けは目分量ではなくスプーンを使って

 自炊をする時に調味料を目分量で入れてませんか?調味料はいつもの半分の量を入れてから残りはスプーンなどでこまめに調節してみましょう。意外といつもより少なめの味付けがおいしいと感じられるかもしれません。塩辛い味付けが好みの方は気持ち薄味な味付けで味覚を慣らしていくのも◎。

 

▶めん類のスープは残す。

 麺類の塩分の多くはスープに含まれています。〆の汁にライスを入れるのは背徳の味ですが、これを残すだけで約3gほどの塩分を抑えることができます。

 

▶とろみのついた主菜、副菜は控える。

 麻婆豆腐やあんかけ焼きそばなどの餡がかかったものは、汁気に含まれる塩分もすべて摂取してしまうため、むくみに悩む方にはオススメいたしません。どうしても食べたいときは夜でなく、お昼に摂取するのがおすすめです。またフルーツなどのカリウムが含まれるデザートを摂るのも◎!

 

塩分を摂り過ぎたら「カリウム」

 実は高血圧などの原因となるのは塩分に含まれるナトリウムです。ナトリウムは塩分の約40%に含まれ、ナトリウムを体外に排出する際に役立つのが「カリウム」です。カリウムはメロンやバナナに多く含まれ、イモ類では里芋やサツマイモにも多く含まれます。塩分を摂り過ぎたなと思った日は、内側で調節できるように1日に必要な量を確認してみましょう。成人男性の場合の1日の摂取目安量は2500mgです。※腎機能が低下している方には1日カリウム摂取量が1500mg以下と定められています。持病をお持ちの方でむくみにお悩みの方はお近くの病院で食生活相談をしてみましょう。

カリウムが豊富なサツマイモはむくみ対策にもダイエットにも効果的です。デメリットも合わせてみてくださいね。サツマイモのおすすめの食べ方も載っています!

始める前に知りたい「サツマイモダイエット」のメリット・デメリット

 

まずは1食から塩分調整を

 いかがでしたか?自炊はなかなか難しいという方でも外食の際に気を付けられることはたくさんあるので、毎日のむくみ対策に、ぜひ自分の食生活にあった減塩テクニックを試してみてください。むくみフリーなすっきりした顔と足で毎日を楽しく過ごしましょう!また、食事に加えて、ストレッチを行うとでよりむくみを解消することができます。整骨院の院長さん直伝のストレッチ方法はこちらをご覧ください!

「これだけやればOK!」在宅・テレワーク中のおすすめストレッチ6選

監修:管理栄養士 岡部 遥

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