ママにおくる栄養素
すべてが効率よくいくことは奇跡のような毎日。そんなスケジュールをこなしながらも、出産前に比べて体力が落ちてきたという方は、まずは家族の健康を支える大黒柱として自分の栄養についても再チェックしてみましょう。
一人ひとりにあった栄養素を知ることが、家族の健康を支える第一歩になります。
「私が過ごす毎日」だからこそ足りない栄養素が知りたい方は「栄養天気予報」でチェック!
1日の過ごし方によって、変わっていく必要な栄養素
気になる栄養素はタッチ!
鉄
一方でお茶やコーヒー、紅茶に含まれる成分の1つ、タンニンは鉄の吸収を抑えると言われています。オフィスでコーヒーや紅茶が欠かせないのであれば、日中に鉄は積極的に摂らず、朝や夜に意識して摂ってみましょう。
鉄分を意識したときの食事ではビタミンCと合わせると吸収率が高まるため、ビタミンC豊富なフルーツドリンクと合わせて摂るのもおすすめです。
ビタミンC
職場で受動喫煙や喫煙される機会が多い場合は、体内で大量に消費されてしまうためより意識していただくことをおすすめします。また、月経時に不足しやすい鉄の吸収を促進させる働きがあるので、貧血やだるさを感じやすい方は食事で不足していないかチェックしてみましょう。
しかし、短時間で体外へと排出されてしまうため1日数回に分けて摂ることをおすすめします。
ビタミンA
菌との接触が最も多いのが皮膚と粘膜です。季節の変わり目だけでなく、オフィスの気温と外の気温差で粘膜が乾燥しやすい環境にいるママには普段から摂ってほしい栄養素です。
サプリメントのみで摂取するよりも食事と一緒に摂取する方が効率よく吸収されます。また、抗酸化作用により肌の明るさにも期待がもてるビタミンです。
健康と美容どちらにも欠かせないビタミンは朝からしっかり補給していきましょう。
EPA・DHA
魚に多く含まれるので、忙しい朝食には調理のいらないしらすやじゃこなどがおすすめです。とくに多く含まれる青魚は下処理や片付けが面倒と避けられがちのため、有効成分であるオイルをカプセルにとじたタイプのサプリメントで摂るのもおすすめです。
タンパク質
産後、少しずつ代謝が落ちてきていると感じるのであれば代謝アップのカギとしてタンパク質が足りているかチェックしてみましょう。筋肉を増やしたり、維持したいという方にももちろんおすすめです。
朝は時間との勝負なママには市販のサラダチキンや、子どもも大好きなミートボールなどでタンパク質を補給するのがおすすめです。
忙しい朝でも一口の栄養補給をお忘れなく。
ビタミンC
職場で受動喫煙や喫煙される機会が多い場合は、体内で大量に消費されてしまうためより意識していただくことをおすすめします。また、月経時に不足しやすい鉄の吸収を促進させる働きがあるので、貧血やだるさを感じやすい方は食事で不足していないかチェックしてみましょう。
一方で、朝にたっぷり摂っていても、使われなかった分は体内にとどまらず数時間で体外へと排出されてしまうため、食事やサプリメントでも1日数回に分けて摂ることをおすすめします。
マテ
最近では「マテ茶」など手軽に摂取できる飲み物も販売されています。日本マテ茶協会ではカルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄分、食物繊維を豊富に含むデータを掲載しています。
カフェインの含有量もコーヒーの約1/4、紅茶の約1/3、緑茶の約1/2程度。産後のお母さんはミネラル補給もかねて食事と合わせて飲んでみてはいかかでしょうか。ただし少ないとはいえ、カフェインも含まれているので飲み過ぎには注意しましょう。
ビタミンD
さらに、母乳中に最も多く含まれるビタミンのため、授乳中のママには特に必要な栄養素です。日光に浴びることで体内でも作られますが、日焼け対策をばっちりしているママさんには、積極的に摂取することをおすすめします。
食品では鮭やにしんなど脂身の多い魚多く、キノコ類にも多く含まれています。朝ごはんには鮭、夜にはきのこを使った1品を足してみるのもおすすめです。
カリウム
さらに幅広い食品に含まれるため、長時間立ち仕事をして足のむくみが気になる方は、お仕事の休憩時間などに特に多く含まれる野菜や果物を摂取することをお勧めします。
一方で腎臓に疾患のある方は摂取量に上限があるため、飲む前はかかりつけ医に相談してくださいね。似た働きをする栄養素ではスイカなどに多く含まれるアミノ酸の一種、シトルリンもおすすめです。
食材を普段とは変えて効率よくエネルギー補給を!
ビタミンE
血行をサポートするため、手足の冷えが気になる方、長時間のデスクワークや日々の家事・育児で肩こり、腰痛に悩んでいる方にはおすすめのビタミンです。
また、長時間のパソコン操作などで眼精疲労を感じている方にもおすすめです。食事で摂るときはお互いの酸化を防いでくれるビタミンCと合わせて摂るのがおすすめです。間食にナッツ類などを常備するのもおすすめです。一方、ナッツは脂質も高いので食べ過ぎには注意しましょう。
ウコン
一見、見慣れない食材ですが、生姜の仲間で外国では「ターメリック」と呼ばれ、スパイスとして多く用いられています。出産後、仕事にも復帰しお酒を飲む機会が増えたという方におすすめです。
ビタミンB群
ビタミンB1は炭水化物をエネルギーに変える働きがあり代謝の重要な役割を担っています。神経や筋肉の機能を正常に保つ働きもしています。
ビタミンB2は主に脂質をエネルギーにかえる働きがあり、こちらも代謝の重要な役割を担っています。また、タンパク質の合成をして、細胞の再生や肌、髪をつくる助けをしています。
ビタミンB6は主にタンパク質の代謝に深く関わっています。新陳代謝を良くするためにはなくてはならないビタミンです。
ビタミンB群は水溶性のビタミンで身体に留めておくことができません。また、食事と合わせると吸収率も良くなるのでサプリメントで摂る人は、一度に複数のビタミンB群を食事と合わせて摂ることをおすすめします。
まずは3食のバランスを整えましょう。
妊娠中は摂っていたという方も多い葉酸ですが、女性の身体の毎日を支えるのにも欠かせないビタミンなんです。葉酸はタンパク質の合成にも関わり、皮膚や髪の健康を意識するなら摂りたい栄養素です。
またふとした時に感じるだるさはビタミン不足の可能性も。葉酸はビタミンB12と一緒に身体のめぐりをサポートします。働きながら子育てするパワフルママの美容と健康におすすめな栄養素です。妊娠、出産後は必要量は減って1日あたり240㎍が厚生労働省では推奨されています。
強い抗酸化作用を持つビタミンEですが、その効果はビタミンCよりも強く、最近ではアーモンドが原料の飲料でも注目を集めています。一方で抗酸化作用だけでなく、血管や赤血球の酸化も防ぎ、血管を広げて血管内で血液が凝固するのを防ぎます。仕事でむくみや冷えなど身体の巡りが気になるという方におすすめです。
また、皮膚を作る細胞膜は不飽和脂肪酸で作られていますが、これが酸化することによってシミ、シワが増えます。ビタミンEはこの酸化した不飽和脂肪酸の酸化を抑える効果が期待できるため、美容を意識するママならぜひ取っていただきたい栄養素です。
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf 188p
男女、パパママ関係なく、不足すると普段の生活のイキイキ具合が低下しやすい栄養素があるのはご存じですか? 子どもと過ごすからこそ感じる年齢や体力、産後の身体の変化に対応するためにも基本的なビタミンが足りているか確認してみましょう。
仕事、家事、育児をこなすお母さんに圧倒的に足りないのがビタミンB群です。それぞれにどんな働きをするかチェックして、今週の献立を考える際の参考にしてみませんか?
ビタミンB1
ごはんやお菓子、ジュースなどを習慣的に摂っている場合ビタミンB1が不足している可能性があります。「なんだかだる重い」という日が続くのは、もしかするとビタミンB1不足かもしれません。食事から摂る場合は豚肉や豆類を意識して加えるのがおすすめです。
ビタミンB2
ビタミンB2は脂質をエネルギーに変える際に多く使われます。エネルギーに変えるのをサポートしながら皮膚や髪、爪などの新しい細胞を作るのにも関わっています。ニキビや肌荒れが気になるときには注目したいビタミンです。
ビタミンB6
ビタミンB群の中でも、月経前症候群(PMS)を改善する働きがあるなど女性ホルモンバランスを整えます。毎月の月経期前から女性悩みに寄り添ってくれるビタミンです。食事からとるなら、マグロやカツオなどの大型魚、または豚肉や鶏肉、玄米や鮭、間食でならバナナからこまめに摂取することをおすすめします。
ビタミンB12
ビタミンB12は主に赤血球の産生を助ける働きがある栄養素です。貧血などが気になる月経期には生理痛などをサポートするビタミンB6などと合わせて摂りたいビタミンです。食事で摂るときはレバーや貝類、魚介類がおすすめです。貝類は夏場は食中毒、冬場はウイルス感染を防ぐためにしっかりと加熱して摂りましょう。
参考文献:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf (2020年 6月30日)
タブレット状する際に高圧で成型され、コーティングによって味やにおいを抑えられています。ソフトカプセルに比べると小粒のものが多く、錠剤が飲み込みづらい方にオススメです。保存性が高く、ケースに入れての持ち運びもしやすいため、飲み忘れを防ぐためにも専用のピルケースに入れて持ち運ぶのがオススメです。ただし、形状を維持するために添加物を使用するので、原料の純度は粉末タイプよりも低くなります。
有効成分の味や臭いが調整されているため、飲みやすく疲れを感じた時などでも用途別にコンビ二や薬局で購入することができるので働くママのここぞというときにオススメです。 液体で保存が効くので、帰り道に補給もしやすいのが◎。しかし、錠剤などに比べて味付けもされているため、カロリーも高くなるのはお気をつけください。
飲み忘れを防ぐためには「食後」「就寝前」など生活の中の飲むタイミングをルーティーンとして決めておくのがおすすめです。
文部科学省 「食品成分データベース」 https://fooddb.mext.go.jp/search.html (2020年 6月30日)
参考文献:一般社団法人 日本サプリメント協会「サプリメント健康辞典」集英社, 2015
参考文献:一般社団法人 日本臨床栄養協会 「NRサプリメントアドバイザー必携(第4版)」,第一出版株式会社, 2019